不燃木材は、火災時の安全性を確保しつつ、木材本来の温もりを活かせる建材として人気です。
特に商業施設や飲食店など、建築基準法で内装制限が設けられている空間で「不燃性」と「デザイン性」を両立できる木材として注目を集めています。
本記事では、そもそも不燃木材とは何か、不燃材料としての定義や認定制度を解説したうえで、壁材としての活用メリットや不燃古材の魅力、具体的な施工事例まで詳しくご紹介します。
不燃建材とは?
不燃木材と通常の木材がどのように違うのか解説します。
基本的な定義と、不燃木材も含まれる「防火材料」についても紹介するのでご参考にしてください。
不燃木材は「防火材料」の一つ
不燃木材とは、火災時に燃えにくく、延焼を防ぐ性能を持った「防火材料」の一つです。
防火材料は、建築基準法による内装制限がかかった建物などで火災を防ぐために利用されます。
病院やホテル、デパートやマンションなど多くの建物が対象で、木材も含めて以下の条件を満たした材料の使用が義務付けられているのが特徴です。
- 燃焼しないものであること
- 防火上有害な変形、溶融、き裂その他の損傷を生じないものであること
- 避難上有害な煙又はガスを発生しないものであること
本来、木材は防火材料に含まれませんが、政府の性能試験にクリアすれば「大臣認定仕様品」として内装制限のある建物で利用できるようになります。
不燃木材を選ぶ時は「国土交通大臣」から認定を受けた製品であるかチェックしてから利用を検討してください。
防火材料でもまったく燃えないわけではない
防火材料は一定の耐火性を持つ材料ですが、まったく燃えないわけではありません。
利用することで避難や初期消火が完了するまでの時間を確保しやすくなるのが防火材料の特徴で、完全に火災を防ぐことは不可能です。
また、防火材料は以下の3つに分かれており、それぞれ火がついてから燃焼するまでの時間が異なります。
- 不燃材料(20分間)
- 準不燃材料(10分間)
- 難燃材料(5分間)
※()内の分数は加熱に耐えられる時間を示しています。
たとえ防火材料を用いても、継続的に加熱されると燃え始める点に注意が必要です。
デザイン性を損なわず火災対策ができるのが不燃木材
不燃木材を利用すれば、木材らしいアンティーク調での空間演出を行いつつ、同時に火災対策も可能です。
防火材料には「コンクリート」や「鉄鋼」「瓦」など、無骨で無機質な見た目のものも少なくありません。
しかし、不燃木材を活用すれば大人っぽく落ち着いた雰囲気にしつつ、火災にも強い実用性とデザイン性を兼ね備えた内装を実現できます。
「木は燃えやすいから内装には使いにくい」という悩みを解決してくれるのが不燃木材の魅力です。
不燃木材を使うなら「不燃古材」がおすすめ
不燃古材とは、築60年〜70年以上の古民家などから取り出された木材に、国土交通省認定の不燃処理を施したものです。
長い間日光や雨風などに晒されることで、新しい木材には出ない深みのある色や手触りとなるのが古材の特徴といえます。
ここでは、使われた環境ごとに風合いが異なる古材について解説します。
木材としての味わい深さを感じやすい
不燃古材は、すでに長年使用された木材である「古材」に不燃処理を施したものです。
古材は歴史ある建築物にてすでに使われており、新しく伐採して作られた新材には出せない味わい深さを楽しめます。
色味は深みある黒色から、明るいグレーやベージュ色までさまざまです。
専門店ならきちんとメンテナンスされた古材が買えるので、長年利用されたものでも安心して利用できます。
オリジナリティを演出しやすい
古材は一つひとつに個性があり、同じものは存在しません。
木肌や塗装跡、節や割れなどは、それまで使われてきた環境によって異なる形で出現します。
ゆえにホテルやデパート、飲食店など、さまざまな場所に使いやすく、差別化も図ることが可能です。
安全な環境を整えつつ、オリジナリティ溢れる空間作りに向いているのが不燃木材の特徴といえます。
シックハウス症候群の不安が少ない
不燃古材は、新材に付着する接着剤や化学物質が原因で発生するシックハウス症候群の心配を減らしやすい素材です。
古材は天然無垢の素材なので、接着剤や化学物質が付着していません。
火災による被害を抑えやすいうえに、健康面にも配慮できるのが不燃古材の強みの一つです。
不燃古材を活用した事例
ここでは古材日和の不燃古材を活用した事例をご紹介します。
安全面に配慮しながらも、店舗設計や空間演出に寄与できる不燃古材の実用例をご覧ください。
【東京都江東区豊洲】ALOHATABLE@東京都江東区豊洲
- 使用場所:
- 住所:東京都江東区豊洲2丁目2-1 アーバンドックららぽーと豊洲3 1階
- 公式サイト
ハワイアンレストランの内装に、不燃古材(商品名:不燃 USボードブラウン)を使用。
ノコ目や日焼け跡が残る味わい深い木肌が、温かみのある空間づくりに貢献しています。
【愛知県名古屋市】メリケンサカナ
新鮮な牡蠣をメインに、魚介やお酒を楽しめるバル「メリケンサカナ」様での事例です。
壁や天井に不燃古材を利用することで、火に強いうえに、バルらしい大人っぽい空間演出を行っています。
- 使用場所:壁,天井
- 住所:愛知県名古屋市中村区名駅4-11−27 シンフォニー豊田ビルB1
- 公式サイト
不燃古材の相談は「古材日和」に!
不燃古材の導入を検討しているなら、古材専門の「古材日和」がおすすめです。
全国6拠点(香川・東京・秋田・滋賀・静岡・福岡)のショールームで実物を見て触れて選べる環境が整っており、在庫数や即納体制も業界トップクラス。
国土交通省認定の不燃処理を行った古材も豊富にそろっており、短納期や特注対応も可能です。
現場経験豊富なスタッフが、設計段階からの素材提案や、用途に応じた加工・配送までをトータルでサポートいたしますので、不燃古材の扱いが初めての方でもご安心ください。
不燃古材を壁材として導入することで、法令対応とデザイン性の両立が可能になります。まずはお気軽に、お問い合わせフォームよりご相談ください。
プロジェクト案件、全国展開案件や、関東エリア、新潟、富山、石川、広島、鳥取、島根、岡山、香川、徳島、高知、愛媛にて、古材を使った店舗・住宅を検討されている設計士様、施工店様、オーナー様の皆様へ。
古材に関する相談は、香川県坂出市の「古材日和 グループ本部 塚田木材(株)」にご相談ください。商業施設やホテルなど、不燃規制のある物件にも対応できる、不燃処理済みの古材も取扱いしております。お客様のご要望に合わせて、古材を活かしたオンリーワンの店舗住宅を実現します。
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お問い合わせは、お問い合わせフォーム・公式LINE
または下記まで
国内統括・グループ本部
塚田木材株式会社
〒 762-0046 香川県坂出市富士見町1丁目2-19
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平日8:00~17:00、土8:00~12:00
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