古材日和スタッフブログ

店舗デザイナーが商業施設を設計する際、「空間に物語を持たせたい」「他にはないインパクトを作りたい」と考えたとき、古材(こざい) は非常に強力な選択肢です。しかし、プロであればあるほど、導入には慎重になるはずです。
「不燃認定は取れているのか?」 「納期に間に合うのか?」 「現場での加工や納まりはどうするのか?」
この記事では、こうしたプロが抱える古材への不安や疑問を、古材のプロフェッショナルである「古材日和」が徹底解説します。


1. 商業施設・ホテル設計で古材が選ばれる理由とプロの悩み



近年、スターバックスのような大手チェーン店から、こだわりの個人店、ラグジュアリーホテルに至るまで、古材を取り入れた内装デザインがトレンドを超えて定着しつつあります。 なぜ今、これほどまでに古材が求められているのでしょうか。そして、なぜ現場では導入したくても迷ってしまうケースが生じるのでしょうか。


古材がもたらす「代替不可能な」空間の付加価値


新築の建物であっても、古材を一部に取り入れるだけで、空間の質は劇的に変化します。 新品の木材(新材)は美しく均一ですが、そこには「時間」が含まれていません。一方で古材は、築50年〜100年以上の建物から入手した木材のため、厳しい自然環境や人々の暮らしの中で刻まれた傷、風化による色褪せた風合い、手斧(ちょうな)の跡など、人工的には作り出せないテクスチャ(質感)を持っています。
訪れる客にとって、単なる「新しい店」ではなく、「どこか懐かしく、落ち着く場所」だったり、「重厚な歴史を感じる非日常的な空間」として印象に残ります。こうしたエモーショナルな価値(ストーリー性)こそが、デザイナーが古材を選びたくなる大きなポイントです。


2025年最新トレンド!SDGs視点での古材の再評価


さらに現在、2025年の建築業界を見据えたとき、SDGs(持続可能な開発目標)や脱炭素にも配慮が必要です。
古材の利用は、新たに森林を伐採せず、本来廃棄されるはずだった解体材を資源として再利用します。建設業界における廃棄物削減とCO₂の固定化に役立つ活用方法です。 最近では、大手企業や公共施設の案件で「環境配慮型素材の使用」が要件に含まれることが増えてきました。古材日和でも、東急電鉄との「ステーションウッド」プロジェクト(駅舎改修材の再利用)など、資源循環型の取り組みを推進しています。
【STATION WOOD _ 東急電鉄 池上駅 旧木造駅舎 古材】 残りわずか!
このように、古材の採用を通して、デザイン性を高めるだけでなく、クライアント企業のCSR(企業の社会的責任)活動やブランドイメージ向上にも寄与するという、新たな価値を生み出しているのです。


設計者が直面する「古材」の3大課題


しかし、空間デザインの魅力だけで気軽に古材を採用できないのが、プロの苦しいところです。実務レベルでは、以下の3つの壁が立ちはだかります。

① 法規制(特に不燃・内装制限)の壁

百貨店、ショッピングモール、ホテル、地下街、高層ビル。これら多くの人が集まる特殊建築物には、建築基準法に基づく厳しい「内装制限」があります。 「この壁に古材を使いたい」と思っても、天井や壁の仕上げ材には「不燃材料」の使用が義務付けられているケースが多く、無垢の木材である古材はそのままでは使えません。「燃えやすい素材は消防検査を通らない」というリスクは、設計者にとって絶対に避けなければならない問題です。

② 品質・納まり(反り・割れ・寸法)の壁

「古材を買ってみたら、反っていて壁に貼れなかった」
「虫が出てきてクレームになった」
「厚みがバラバラで大工さんが困った」
古材には、品質の不安定さというリスクがつきまといます。工期が限られている商業施設の現場で、材料の不具合による手直しや作業の遅れは許されません。そのため、現場監督や施工業者から「古材は扱いにくいから嫌だ」と敬遠されることも少なくないのです。

③ 納期・コスト(供給不安定)の壁

古材は一点モノであるため、「カタログで見たこの板を100枚欲しい」と言われても、用意が難しいものが少なくありません。 特に輸入古材の場合、海外からのコンテナ輸送に時間がかかったり、在庫が切れていたりすれば、オープン日に間に合わないケースもあります。安定供給が見込めない素材は、大規模なプロジェクトではスペック(仕様指定)しづらいのが現実です。


2. 商業施設で必須!古材日和の【不燃古材】を徹底解説



古材の活用において、大きなハードルとなるのが「法規制」です。そこで、古材日和では、「不燃古材」のラインナップが充実しています。


「不燃古材」とは?法規制と認定について


不燃古材とは、古材の風合いをそのまま残しながら、国土交通省の認定を受けた不燃薬剤を含浸・処理した木材のことです。 「不燃材料」として法的に認められるため、これまで木材の使用が制限されていた以下のような場所でも、古材の使用が可能になります。

・百貨店・ショッピングモール内のテナント内装
・ホテルのロビー、客室、廊下
・高層ビルのオフィスエントランス
・地下街の飲食店
・駅舎や公共施設

大切なことは、「国土交通省の認定番号が交付されている」という点です。確認申請や消防検査の際に、正規の出荷証明書や認定書の写しを提出できるため、設計者様は安心してスペックインしていただけます。


不燃古材を【即納】できる古材日和の秘密


一般的に、木材の不燃処理には時間がかかります。オーダーを受けてから処理工場へ送り、注入・乾燥を行うと、2~3カ月の納期が必要になることも珍しくありません。これでは、急ピッチで進む店舗工事には間に合わないことがあります。
しかし、古材日和は違います。 私たちは、国内外から仕入れた古材を、あらかじめ不燃処理し、製品として「在庫(ストック)」しています。
特に需要の高い、北米産の「古材不燃ボード(バーンウッドなど)」や、国産の「古材板」などを、常に倉庫に保管しています。そのため、 「来週の着工に間に合わせたい」 「急遽、仕様変更で不燃材が必要になった」 といった緊急の案件でも、在庫があれば即納が可能です。
全国6拠点(香川・秋田・滋賀・東京・福岡・静岡)で在庫を一元管理し、グループ全体で連携している古材日和だからこそ実現できる強みとなっています。「古材を使いたいけど工期がない」と諦める前に、まずは在庫状況をお問い合わせください。


3. 古材採用で「失敗しない」ための品質・納まりチェックリスト



法規制をクリアした次は、「モノとしての品質」と「現場での納まり」が重要です。古材日和がプロに選ばれ続ける理由は、「使いやすさ」への徹底したこだわりにあります。


プロが知っておくべき古材の「反り・割れ」への対策


「古材は古いから、すぐ割れたり反ったりしそう」 というイメージをお持ちの方もいますが、実は逆の側面があります。
古材は何十年、時には百年以上もの間、建物の構造材や外壁として使われてきました。その長い年月の中で、木材に含まれる水分は抜けきり、乾燥と収縮を繰り返して、形状が安定した状態になっています。伐採したばかりの新材(未乾燥材)に比べれば、施工後の大きな変形リスクはむしろ低いと言えます。
ただし、現代の気密性の高い室内や、エアコンの風が直接当たる場所など、急激な乾燥環境では動きが出ることがあります。 古材日和では、こうした特性を熟知した上で、

・十分な含水率管理
・表面のクリーニング(高圧洗浄・ブラッシング)
・釘抜き処理

といった加工を自社工場で丁寧に行っています。現場に届いたその日から、大工さんが安心して加工・施工できる状態に仕上げて出荷すること。これが私たちの品質基準です。


現物を見て触れる「古材選定」の重要性


そして何より、失敗しないための最大のポイントは「現物確認」です。 古材の魅力である「色味のばらつき」「節(ふし)の表情」「ノコギリの跡」は、モニター越しの写真や小さなカットサンプルだけでは、100%伝わりません。
「届いた材料がイメージと違った」というミスマッチを防ぐため、古材日和は「ショールームでの現物選定」を強くおすすめしています。 香川・秋田・滋賀・東京・福岡・静岡にあるショールーム・店舗では、実際の古材を手に取り、並べて比較し、空間に置いた時の雰囲気を体感していただけます。
設計者の方からは、 「実際にモノを見てインスピレーションが湧いた」 「クライアントを連れてきて、その場で決定できた」 といった声を多数いただいています。工場併設の拠点では、「ここの汚れをもう少し落としてほしい」「この部分をカットしてほしい」といったオーダーにも柔軟に対応可能です。


4. 古材日和が「提案の武器」となる7つの理由


多くの設計事務所や工務店様が、なぜ古材日和をリピートしてくださるのでしょうか。古材日和が単なる「材木屋」ではなく、「デザインを実現するパートナー」としてサポートしているからです。
ここで、古材日和を「提案の武器」とする7つのポイントを紹介します。

国内外どこにも負けない「豊富な在庫と即納体制」 :
全国6拠点のネットワークで、輸入古材から国産古民家材まで圧倒的な量をストック。大規模案件にも対応可能です。
法規制をクリアする「不燃古材対応」と安心品質 :
不燃認定材を常備。商業施設・ホテル・公共施設での採用障壁を取り除きます。
プロが選ぶ「現物選定」の強みと全国ショールーム体制 :
「見て・触って・選べる」体験重視の施設で、納得のいく素材選びをサポートします。
「オーダーメイド加工力」で現場の細かい要望に対応:
寸法カット、本実(ほんざね)加工、塗装、サンディングなど、現場の手間を減らすプレカット・加工に対応します。
店舗からホテル・公共施設まで「幅広い導入実績」:
和食店、カフェ、アパレル、高級ホテル、オフィスなど、あらゆるシーンでの採用実績があり、用途に合わせた最適な材を提案できます。
「ワンストップ管理」による安定した品質と加工精度 :
仕入れ・保管・加工・不燃処理・出荷までを自社一貫管理。品質のバラつきを抑え、安定した商品をお届けします。
SDGs・空き家問題への貢献という「ストーリー性」 :
古材を使うこと自体が環境貢献になる。その背景を含めてクライアントにプレゼンできる「語れる素材」です。


5. 古材の不安を解消し、数字に繋げるための流れ



最後に、お客様からよくいただく質問をまとめました。

Q1. 不燃古材って何ですか?どんな建物に使えますか?
A. 不燃古材とは、国土交通省の「不燃認定」を受けた、燃えにくい処理を施した古材のことです。 百貨店・商業施設・ホテル・地下街・高層ビルなど、建築基準法上で内装材に制限(不燃材料の使用義務)がある建物でも問題なく使用可能です。古材日和では、北米産の輸入古材や国産古材など、不燃処理済みの在庫を常備しており、証明書の発行も可能です。

Q2. 他社との違いって何ですか?古材ならどこでも同じでは?
A. 最大の違いは、「全国6拠点の在庫ネットワーク」と「現物が見られるショールーム」、「国内外の古材をそろえた豊富なラインナップ」、そして「自社一貫管理体制」です。 多くの古材業者が解体現場からの横流しや現状渡しを行う中、私たちは仕入・洗浄・乾燥・加工・不燃処理・出荷までをすべて自社管理しています。そのため、品質が安定しており、加工精度も高いと評価されています。設計者・施工者様からは「現場での負担が減る」「納期が読めるので提案しやすい」という声を多くいただいております。

Q3. DIYや個人利用でも購入できますか?
A. はい、可能です。古材日和では業者様向けの大口案件だけでなく、個人のお客様によるテーブル天板・棚板・壁材(アクセントウォール)などのご購入も大歓迎です。 DIY向けに使いやすくカットした商品や、クリーニング済みの商品も多数ございます。オンラインでのご相談や、ショールームでの現物確認も可能ですので、お気軽にお越しください。

Q4. 納期はどれくらいかかりますか?急ぎでも対応できますか?
A. 商品や加工内容によりますが、不燃古材の在庫品や、加工不要の板材であれば即納も可能です。 通常品でも、グループ全体での調達体制と自社工場の加工ラインにより、急な変更や短納期にも柔軟に対応しています。「来週現場に搬入したい」といったご相談も、まずは一度お問い合わせください。全力で調整いたします。


プロジェクト案件、全国展開案件や、関東エリア、新潟、富山、石川、広島、鳥取、島根、岡山、香川、徳島、高知、愛媛にて、古材を使った店舗・住宅を検討されている設計士様、施工店様、オーナー様の皆様へ。
古材に関する相談は、香川県坂出市の「古材日和 グループ本部 塚田木材(株)」にご相談ください。商業施設やホテルなど、不燃規制のある物件にも対応できる、不燃処理済みの古材も取扱いしております。お客様のご要望に合わせて、古材を活かしたオンリーワンの店舗住宅を実現します。
また空き家になっている古民家の解体や、古材の買取にも注力しています。
古材に関する相談・購入・サンプルをお求めの方は、「古材日和 グループ本部 塚田木材(株)」にお問い合わせください。

お問い合わせは、お問い合わせフォーム公式LINE
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塚田木材株式会社

〒 762-0046   香川県坂出市富士見町1丁目2-19

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